カスタマイズの法則→自律 へ

教科書内容理解のための「グリッドリスニング」は非常に生徒には好評で,内容に対する理解を意外に簡単に深めさせることができました。そのカラクリは非常にシンプルで,聞いて答えを選択させた,つまりは半分答えを選択肢としてハンドアウトに載せているというものです。「グリッドリスニング」とは私が勝手に言っているだけで,その原案はNationによるものです。

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リスニングの手続きにおいて色んな技能に焦点を当てずに「一つのことに集中させる」ということです。リスニングさせて聞いた内容の答えを選択させる,が生徒は容易に取り組めるみたいです。幾つか試してきたのですが,( )式にしておいて,聞いた内容を書かせてしまうと他の技能が必要になり,リスニングにフォーカスできなかったり,全体の把握が著しく損なわれたりします。

 

リスニングはリスニングのストラテジーにフォーカスさせることが得策であると感じているこの頃です。

 

私が今年非常に力を入れて生徒に取り組ませていることがあります。それは「ハンドアウトをカスタマイズせよ。」です。

 

教科書内容を理解させるためのハンドアウトには,特に習熟してもらいたい箇所を日本語で表記しています。種々の音読に取り組ませた後,そのハンドアウトを見て英語句に直させます。Form-Meaning connectionを促す目的です。

 

そこで生徒には「全てを書かない限り,日本語で文法的・明示的に表記したり,語句の一部をヒント的に書いて良い」と言っておきます。何もヒントを書かずに英文を(日本語を見て)書けることを目標にさせ,何時間か帯学習的に取り組ませます。ハンドアウトを自分なりにカスタマイズさせる,その過程として,ヒントを考える際に文法的に思考が促されたり,文法操作しながら記入したりするはずです。そしてある程度書けるように練習させていくと,生徒は本当に何も見なくても書けるようになっていきます。

 

少し時間はかかりますが,生徒は達成感があるようです。真剣にやってくれますので,見ていても気持ちいいなぁ,と思っています。

 

ハンドアウトを自分なりにカスタマイズすることは思考が促されていることであると思います。賢い生徒は当たり前にできることなのでしょうが,私のところの生徒は「与えられたものは与えられたようにしか使ってはいけない」と思っていました。そこに自由度を与え,工夫して使えるようになれば学びは深まると確信しています。一生懸命に書こうとしているその生徒の姿からは「自律的学習者への第一歩だ」と感じています。

 

英語学習は教師の頭脳のコピーを作ることではないと思います。(そうとしか捉えられない指導をしている授業を見かけることは残念な気がしてなりません。)生徒の「英語能力」を高めていくための「自らの学びを促す支援方法」をさらに開発していきたいものです。